クリックすると大きな画像が見られるよ

表層大循環と深層大循環の全体を合わせた海洋大循環によって、海水は世界中の海をぐるぐる回って(循環して)います(図は大体のイメージです)。
浅いところでは表層水、深いところでは深層水が流れています。
海水が矢印に沿って地球全体を一周するには、およそ2千年かかると考えられています。

深層大循環(熱塩循環)は、大西洋の北極付近で塩分の高い海水が冷されて海底まで沈むこと(対流)が原因でおこる、世界中の海で深さが3000m程度より深いところを流れる一連の流れです。
深層大循環で運ばれる深層水は生物が少なく、植物プランクトンの生長に必要な栄養分が豊富です。

近年、水産業や食品、飲料水などに人気が出てきて、汲み上げて利用・販売されている「海洋深層水」は200-300mの深さからくみ上げた海水なので、厳密には、上でお話した3000mより深いところにある深層水ではありません。
ただ200-300mの深さの海水には海洋表層の海水に比べて窒素やリン等の植物プランクトンの生長に必要な栄養分が豊富であるなどの特徴があります。

それらの特徴を生かし、魚の飼育や海藻の培養、食品や化粧品に利用されています。
水温が低いので建物の冷房に使われることもあります。
高知県室戸市には、ガソリンスタンドのような設備で「海洋深層水」と称する水を給水する施設があります。
他にも富山、三重、沖縄に300m付近の深さから海水を取水する施設があります。