若手海洋研究者へのアンケート
このたび、海洋学会海洋教育問題研究会と海洋若手会の共催で、2013年度日本海洋学会春季大会にてナイトセッション「日本の海洋学における人材育成とポスドク問題ついて」(2013年3月22日18:00から)を開催することとなりました。
科学を取り巻く環境が国内外で大きく変化し、地球温暖化問題や福島第一原子力発電所の事故に象徴されるように、社会の様々な面で海洋学は大きな期待を受けております。その一方で、海洋学は、地道に観測を行い、データを分析し、自由な発想で研究展開することが重要です。この地道な海洋学の必要性を社会に理解してもらうとともに、社会の期待に応えられる海洋学者を育成する必要があります。
しかし、現在の若手研究者は、期間雇用である場合が多く、限られた時間で成果を出すことを強いられるため、上記のような人材を育てる環境にあるとは言えません。現在の海洋学会員の中で、ポスドク研究者、任期付研究者が占める割合は高く、将来に対する不安を抱えています。また、博士の学位を取得するために大学院博士課程へ進学する学生数が近年減少しております。その主な原因は、学位取得後の就職先である研究員・大学教員など研究職が少ないという深刻なポスドク問題にあると考えられます。海洋学を推進し、教育し、そして普及を進めるのは人であり、人材育成は最も重要な課題です。私達コンビーナーは今回、皆さんと「日本の海洋学における人材育成とポスドク問題について」について考えるため、ナイトセッションを企画しました。
本セッションでは、日本海洋学会教育問題研究会、海洋若手会の協力のもと、大学院博士課程への進学者数、大学院の教育内容、就職先を調査し、海外の例と比較を行い、日本の現状について考察する予定です。
つきましては、別紙2種類のアンケートにご協力をお願い致します。
【コンビーナー】
伊藤進一(水研セ・東北水研)
井上龍一郎(海洋研究開発機構)
吉江直樹(愛媛大CMES)
森岡優志(日本学術振興会特別研究員)